Cotton silk trunks

Jul 12, 2023

黒子に徹する人というのはどのような環境に於いても必ずいる。
職場や大学のサークル、そして友人関係においても決して派手さはないけれどいなくてはならない存在。
スタジオジブリで言えば鈴木Pがそれに当たるでしょうか。

私たちが制作するコレクションのラインナップの中にもふとそんな感情を抱く物があります。
今回は今シーズン新たに登場するトランクスのお話です。

生地にはフランス綾のアイボリー色のグランドに、コットンとシルクの平織ストライプを走らせたテクニカルな素材を使用。
生地の段階で洗いをかけることによって生まれる収縮差を活かして独特な風合いに仕上げた不快感のないタッチが魅力です。

デザインに関してはルームウェアとしても機能するよう取り付けられたパッチポケットと適度なルーズシルエット、意匠の一つとして成立している貝ボタンが程よいアクセントとなっています。

そして拘ったのは素材だけではありません。
もはやアンダーウェアの域を超えた過剰なほど丁寧な折り伏せ縫いには、見た目の上品さはもちろん、消耗品とはならない品質の高さを感じさせてくれます。

本来表に出ることのないアイテムを上質な素材を使い高度な縫製技術で形にする。

これもまた漆山が考えるデザインの一つなのだと思います。